木村麻子 氏
令和5年度日本商工会議所青年部会長
HPAIR開会に際してご挨拶
HPAIRの開会にあたり、実行委員会外部顧問としてご支援くださった関係各所へ謝意を表明。開催の意義と、産学官が連携して次世代の挑戦を後押しすることの重要性を力強く呼びかけました。

本会議の幕開けとなる開会式は、2025年8月20日、ホテルイースト21東京にて執り行われました。国内外から集まった学生や来賓が一堂に会し、国際的な交流の始まりを象徴する華やかな場となりました。 冒頭では、HPAIR2025実行委員会による開会の言葉に続き、各界を代表する登壇者からご挨拶と基調講演が行われました。令和5年度日本商工会議所青年部会長の木村麻子氏をはじめ、東京大学宇宙線研究所名誉教授の佐川宏行氏、Maxell Consulting代表取締役の石川雄大氏、サンリオエンターテインメント代表取締役の小巻亜矢氏、日米協会会長で元駐米大使の藤崎一郎氏、そして東京都知事の小池百合子氏が登壇。それぞれの専門領域や経験に基づいたスピーチを通じて、学生たちに大きな示唆と国際社会への参画を促すメッセージが送られました。 また、会場には日本の伝統文化を体現する特別公演や、ディナーを通じた交流の場も設けられ、国境を越えた友情と協力の精神が一層深まりました。開会式は単なる儀式にとどまらず、本会議全体の方向性と理念を鮮やかに示す場となりました。

令和5年度日本商工会議所青年部会長
HPAIR開会に際してご挨拶
HPAIRの開会にあたり、実行委員会外部顧問としてご支援くださった関係各所へ謝意を表明。開催の意義と、産学官が連携して次世代の挑戦を後押しすることの重要性を力強く呼びかけました。
東京大学宇宙線研究所 名誉教授
東京大学の教授を代表してご挨拶
加速器実験や宇宙線観測で培った国際共同研究の経験から、直接対話の力と「人と人のつながり」の価値を強調。コロナ以降は遠隔運用や翻訳技術の進歩で協働が加速する一方、対面だからこそ1分で解ける誤解もあると述べ、学生に積極的な交流と越境的ネットワーク構築を勧めました。日米にまたがる研究と、画家・小圃千浦(Chiura Obata)の縁を辿る文化交流の逸話を交え、忘れられた美や歴史を再発見する意義にも触れました。
Maxell Consulting Inc. CEO
サステナブル・キャピタリズムの再考
外部性を市場に内包する仕組みとして、インパクト投資・ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)・カーボンクレジットを提示。ビジネス/NPO/ファイナンスを有機的に統合すれば、経済価値を最大化しつつ社会に再分配する「見えざる手」が働くと説きました。Web3やAIで学歴や知識入力の優位が相対化する時代に、善意を制度(予算・規制・市場基盤)へ翻訳する実装力こそが持続可能な資本主義の核心であるとして、世界的な学習損失の解消に向けた奨学財団構想にも触れました。
サンリオエンターテイメント
「Kawaii」を通じてみんな仲良く
サンリオの理念「みんな なかよく」を軸に、Kawaiiが人の心を開き、対話を促し、心理的距離を縮める普遍的な感情であることを紹介。幸福感や自己肯定感、生産性の向上に関する研究知見とSDGsの実践を重ね、エンターテインメントを通じて多様性を尊重し合う社会を共創するビジョンを示しました。
元駐米大使/日米協会会長
アジア・米国関係の過去と未来
元駐米大使としてリーマンショックや東日本大震災など歴史的局面を経験し、米国との信頼関係の構築に尽力した自身の外交キャリアを回顧。自由貿易体制の揺らぎや地政学的緊張が高まる中で、日本が果たすべき役割は「透明性」「信頼」「協働」に基づく国際協力であると強調しました。また、人口動態や社会構造の変化に直面する日本がどのように世界の舞台で再定義され得るかを論じ、若者には異なる価値観を持つ相手と粘り強く対話し、持続的な平和と繁栄を築くために自ら参画する勇気を呼びかけました。
東京都知事
東京から世界をリードする都市戦略
気候危機の時代に、クールビズに代表される行動変容の知見を踏まえつつ、AIや官民連携の活用、女性活躍を支えるWA基金、大学との協働を通じて都市課題を解決する方針を提示。スタートアップ支援やSusHi Tech Tokyoの成果を梃子に、世界の仲間とともに「世界一の都市・東京」を実現していくと力強く訴えました。
日本の伝統芸能は、長年にわたり磨かれてきた型と所作、美意識によって"静と動の調和"を体現します。我龍の力強い太鼓は共同体の鼓動そのものであり、小笠原流の弓術は礼法・所作・間合いを通じて武家文化の精神性を可視化します。異文化の来訪者にとっては日本理解の入口となり、日本の参加者にとっては継承すべき文化価値を再確認する機会となりました。
特別演奏
広島を拠点に世界で活躍する太鼓ユニット。我龍のリズムは会場全体に共鳴し、平和への願いを一体感として可視化しました。
弓馬術礼法の極意
三十一世宗家による講演と演武。礼法・姿勢・呼吸・所作の連続が一つの式として結実し、研ぎ澄まされた緊張感が会場を包みました。
i-Nightは、参加者が自国の文化をパフォーマンスで紹介する企画です。インド、ウズベキスタン、香港など計7名がダンス・歌唱・楽器演奏・朗読を披露。クライマックスでは観客がスマートフォンのライトを掲げ、会場全体に一体感が生まれました。